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AGAの真実 2017年6月14日

薄毛専門医にインタビュー!意外と知らないAGAの真実vol.2 ≪発毛剤に配合されている「ミノキシジル」ってナニ!?≫

今現在、“日本で唯一の発毛剤”である大正製薬の「リアップ」シリーズ。

そんな発毛剤リアップシリーズには、有効成分として「ミノキシジル」というものが配合されているが…。

ミノキシジルとは、具体的にどのような効果をもたらしてくれるのか?

ミノキシジルは、どういう経緯で発毛剤に配合されるようになったのか?

などなど、考えてみたら疑問は尽きませんよね。

そこで今回はvol.1に引き続き、本サイトの医師監修記事でもおなじみの新垣形成外科(沖縄県宜野湾市)の院長を務める新垣実先生にインタビュー。新垣先生、発毛剤に配合されているミノキシジルについて教えてください!

【1】謎だらけのミノキシジルの発毛効果に迫ってみよう

ミノキシジルの役割は血管を拡張すること…だけではない!?

――まずは、発毛剤リアップシリーズに含まれているミノキシジルの発毛効果のメカニズムについて教えてください。

新垣先生「ミノキシジルの発毛効果については話せば話すほど難しくなりますし、実はまだ、その仕組みは完全には解明されていません…。

最もよく言われているのは、ミノキシジルには血管を拡張する作用があり、頭皮の血流を促進することで毛を生やす…という効果。ですが、それだと他の血管拡張剤でも同じような発毛効果が得られないとおかしいわけです。ですから、これはミノキシジルが持っている発毛効果の、決定的な根拠ではないだろうと思われます。

そもそも私たちの髪の毛は、頭皮にある『毛母細胞』という組織が分裂することで作られるんですね。ただ、分裂の回数は『テロメア』という遺伝子によって決められており、規定の回数を過ぎると、その毛母細胞は『アポトーシス』という現象を起こして死んでしまうのです…。

逆に質問ですが、私たちの細胞の中に『ミトコンドリア』という小器官があることはご存知ですか?」

――はい、学生時代の生物の授業で習った記憶があります。

新垣先生「毛母細胞が死ぬのは、細胞の中にあったミトコンドリアが全て使い果たされてしまったときだとイメージしてください。しかしミノキシジルはミトコンドリアの活性を高めることで、毛母細胞がアポトーシスを起こしてしまうのを防いでくれるようなんです。

私たちの髪の毛を作っている『毛包』には“成長期・退行期・休止期”というサイクルがあるのですが、ミノキシジルがミトコンドリアの寿命を長くしてくれれば毛母細胞の寿命も長くなり、毛包の成長期も延びるというわけなのです。まだ確定的な説ではないにせよ、これがミノキシジルの働きの1つだと考えられていますね」

ミノキシジルは毛母細胞に元気を与え、新生血管の形成にも役立つ

――つまりミノキシジルは、血管を拡張するだけでなく、髪の毛を作るための要である毛母細胞にも効果を発揮してくれる、と。

新垣先生「そういうことです。また、ミクロの世界の話をしますと、細胞膜には『ナトリウムポンプ』という機構があります。細胞の外にあるナトリウムと、細胞の中にあるカリウムがイオン交換を行うことによって、細胞はエネルギーを作ることができるのです。

ここでもミノキシジルは関係していると言われておりまして、ミノキシジルは『ATP感受性カリウムチャネル』というタンパク質を開放してくれるようなのです。そうするとイオン交換が活発になり、毛母細胞にも活力が与えられるというわけです。

他にもミノキシジルは、『VEGF(血管内皮細胞増殖因子)』というタンパク質の分泌を促進し、毛母細胞の周辺に新しい血管を作ってくれるとも言われています。血管が増えればその分だけ頭皮の血流がよくなりますからね」

【2】発毛効果は棚からぼた餅…?ミノキシジルの歴史を学ぼう!

ミノキシジルは発毛剤のために開発されたわけではなかった!

――次に、ミノキシジルの歴史についてお教えください。

新垣先生「もともとミノキシジルは降圧剤、すなわち血圧を下げる飲み薬として開発されたんですね。ところが、ミノキシジルを飲んでいた人には副作用が表れるようになったのです。それが『多毛症』だったんですよ。

毛が必要以上に濃くなってしまうという副作用発覚が原因で、ミノキシジルは結局、降圧剤としてはほとんど使われない薬になってしまったんです。ミノキシジルの他にも、降圧剤は新しい薬がどんどん開発されていきましたからね」

――なるほど。純粋に高血圧を治したい人からは、歓迎されない副作用だったわけですね。

副作用を発想の転換で…!ミノキシジルの発毛効果に注目!

新垣先生「ところが、ミノキシジルの副作用に、アメリカのとある会社が目をつけました。多毛症を副作用ではなく、主作用に変えた医薬品を開発し、『ロゲイン』という名前で国(アメリカ)に新しく申請したんです。

その申請が無事に通り、ロゲインは“発毛”を主作用とした医薬品としてアメリカで認可されました。ミノキシジルのメカニズム解明が遅れていることは先ほど説明した通りですが、発毛効果があること自体は、かつてミノキシジルを降圧剤として飲んでいた人たちによって根拠づけられていたわけですね」

――このロゲインこそが発毛剤の元祖ということですね!ちなみに“医薬品”と言えば、日本の薬機法(旧薬事法)の分類では一般的な多くの育毛剤が「医薬部外品」なのに対し、発毛剤リアップシリーズは「第一類医薬品」のカテゴリーに入っています。これはどういった理由からなんでしょうか?

新垣先生「はい。そもそもミノキシジルが医薬品だったため、ミノキシジルを配合したロゲインも、はじめから医薬品として生まれたのです。余談ですが、最初に登場したロゲインは現在のような塗るタイプの発毛剤ではなく、ミノキシジル同様、飲むタイプの発毛剤でした」

【3】ミノキシジルの信用度と、発毛剤リアップへの含有量を考察

発毛剤リアップシリーズのミノキシジルの量は、なぜ1%か5%?

――ミノキシジルは2010年、日本皮膚科学会の発表した「男性型脱毛症診療ガイドライン」で推奨度Aをもらっています。ミノキシジルは、それだけ信用できる成分だと捉えていいのでしょうか?

新垣先生「学会に認められたのですから、ミノキシジルの信用度は非常に高いと言えます。ミノキシジル以外にもう1つ、『フィナステリド』という成分も推奨度Aでしたが、こちらが認められているのは“発毛効果”ではなく“脱毛抑制効果”。また、こちらは男性ホルモンに作用するので女性の薄毛には効きません。一方のミノキシジルはホルモンに関係なく発毛効果を発揮しますから、女性にとっても嬉しい成分と言えますね」

――確かに、大正製薬は女性向けに「リアップリジェンヌ」という発毛剤も発売していますね!ところで、発毛剤リアップシリーズに含まれているミノキシジルの含有量は「リアップ X5 プラス」が5%で、それ以外の商品は1%ですが、もっとたくさんのミノキシジルを配合することはできないのでしょうか?

新垣先生「日本の厚生労働省が『ミノキシジルは○%までしか配合してはいけない』と決めているわけではないのですが、実を言うと5%より多くのミノキシジルを配合するのは人体にとって危険を及ぼす可能性もあるのです。

もともとミノキシジルは血圧を下げる薬ですから、血圧が低い体質の人は、さらに血圧が下がってしまうことになりかねません。ミノキシジル1%から5%までの使用であれば血圧に大きな影響はないということで、発毛剤リアップシリーズはその数値の範囲内にとどめているんでしょう」

ミノキシジル配合率が高いほど発毛効果も高くなるわけではない?

新垣先生「あとはおそらく、臨床試験を実施した結果、5%より多くのミノキシジルを配合しても発毛効果にはさほど差がなかったのではないでしょうか。ミノキシジルの濃度を濃くすればするほど発毛効果が上がるというわけではないのかもしれませんね。

ミノキシジルを5%入れても10%入れても20%入れても発毛効果がさほど変わらないのだとしたら、5%に抑えておいた方が安全性は高くなりますし、コストも抑えられるため比較的安価で提供できますからね」

――そういうことだったんですね。人によっては「ミノキシジル1%や5%じゃ物足りない!」と文句をつけてしまうかもしれませんが、発毛剤というものはさまざまなバランスを考えたうえで作られていることがわかりました。

新垣先生「また、ミノキシジルは水に溶けないんです。アルコールにしか溶けない油性の成分のため、ミノキシジルを配合した発毛剤は人間の皮膚にとって刺激が強いんです。ですから、皮膚の弱い人が発毛剤を使うと、赤くなってしまう可能性がありますね。

大正製薬の場合、まずミノキシジル1%配合のリアップを発売し、後からミノキシジル5%配合のリアップ X5(現在はリアップ X5 プラス)を投入したわけですが、1%配合の商品は現在も販売されています。これはきっと、皮膚が比較的に弱いかたでも使えるようにとの配慮があるのでしょう」

【4】服用するタイプのミノキシジルはどうなんだろう?

ミノキシジルは口から飲んだ方が効果は出やすいそうだが…

――ミノキシジル配合のリアップシリーズは頭皮に塗るタイプの発毛剤。ですが、ミノキシジルを口から飲む「ミノキシジルタブレット」という発毛剤を海外メーカーが開発していますよね?ミノキシジルタブレットは日本の厚生労働省に認可されていないそうですが、ミノキシジル配合の発毛剤を“塗る”か“飲む”かで、効果は違ってくるものなのでしょうか。

新垣先生「ミノキシジルタブレットのような飲むタイプの発毛剤は薬局に売っていませんが、我々のようなクリニックの医師でしたら処方することもあります。塗るタイプの発毛剤に比べて発毛効果は高いのですが、その分、副作用のリスクも高まるため使用するには十分な注意が必要でしょう。

例えば、ミノキシジルの成分を頭皮に塗布している分には、塗ったところ以外には毛は生えてきません。しかし服用するとミノキシジルの成分が身体中に行き渡りますので、耳や腕の毛まで濃くなってしまいます。これは女性も同様です」

服用タイプを使うなら副作用をきちんと理解することが重要

――なるほど、飲むタイプの発毛剤を使用する場合は、副作用についてもきちんと理解しておく必要があるわけですね。フィナステリドという成分についてもその点は同じでしょうか?

新垣先生「“脱毛抑制効果”のあるフィナステリドの場合は『プロペシア』という飲み薬に配合されています。フィナステリドには男性ホルモンを抑える効果があるため、プロペシアを服用しているとED(インポテンツ)の副作用が考えられます。子作り世代の若いかたが飲めば精子の数が減ってしまい、男性不妊になりやすいとも言えるでしょう。

“発毛効果”が期待できるにせよ“脱毛抑制効果”が期待できるにせよ、結局は飲むタイプの薬に関しては、『薄毛改善のためにそれだけの副作用を覚悟できるのか?』という話になってくるのではないでしょうか。そう考えると、リアップシリーズのように塗るタイプの発毛剤を、安全に気を配りながら使った方が好ましいかもしれないですよね」

――あくまでも発毛効果だけを重視するのか、もしくはデメリットにもしっかりと向き合うのか…。そのあたりが、発毛剤を使ううえでの大事なテーマになってきそうですね。

今回も貴重なお話をありがとうございました!

【5】まとめ――ミノキシジル抜きにして発毛は語れない!?

ミノキシジルは万能成分ではないが頼る価値は大いにある!

ミノキシジルの発毛効果については今でも謎が多く、新垣先生も調査を続けている途中とのことでしたが、これまでの基礎研究や臨床試験による裏付けから医学的根拠が備わっている成分だということはわかりました!

みなさんもミノキシジルを味方につけて、AGA対策をスタートしてみませんか?

(医)新美会 新垣形成外科
新垣実院長
〒901-2227沖縄県宜野湾市字宇地泊729
http://www.arakakikeisei.com

【文責・株式会社A4studio/監修・新垣形成外科院長 新垣実】

※本記事の内容は株式会社A4studio所属記者が執筆したものです。
そのうえで、監修医師による医学的見地、薬機法的見地の事実誤認がないかの確認を得ております。
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