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AGAの真実 2017年6月14日

薄毛専門医にインタビュー!意外と知らないAGAの真実vol.3 ≪「AGAは男性ホルモンや遺伝子の関係で起こる」…これって本当?その理由は?≫

自分がAGA(男性型脱毛症)を発症していることに気付いてしまったときは、誰しもが大きなショックに見舞われたことと思います。

とは言え、「うちの家系にも薄毛の人がいたし、こうなるのも仕方ないか…」などと、まるでそれが自分の運命だったかのように、AGAを受け入れてしまっているかたもいるかもしれませんね。

そういうかたにも、決してあきらめることなくAGA対策に取り組んでほしいものですが、そもそもAGAが遺伝子の関係で起こるという話は事実なのでしょうか?

また、「男性ホルモンが多いと薄毛になりやすい」というイメージを抱いているかたも少なくないはず…。

そういった疑問を解消すべく、今回もvol.1と2に続いて本サイトの医師監修記事でもおなじみの、新垣形成外科(沖縄県宜野湾市)の院長を務める新垣実先生にインタビューを実施。

「AGAは男性ホルモンや遺伝子の関係で起こる」というのは本当なのかどうか、またその理由についても解説していただきます。

【1】AGAに男性ホルモンや遺伝子が関係しているのは本当だった!

「5αリダクターゼ」(5α-還元酵素)が多いと、若くてもAGAになりやすい?

――単刀直入に質問させていただきますが、AGAには男性ホルモンや遺伝子が関係しているのですか?

新垣先生「はい、関係しています。AGAは発症した年齢によって『若年性脱毛症』や『壮年性脱毛症』と呼び分けることもありますが、なぜ薄毛になってしまうのかというメカニズムは一緒なんですね。

60代くらいで初めて薄毛になってしまうかたは、単に老化が原因だと考えられます。その一方、20代、30代くらいで薄毛になってしまうかたの場合は、特に遺伝の影響が強いと言えるでしょう。髪の毛の毛根には『5αリダクターゼ』(5α-還元酵素)という酵素がありまして、これを遺伝的にたくさん持っているかたは、若くしてAGAを発症してしまいやすいのです」

毛母細胞に悪影響を及ぼしてしまう、悪玉男性ホルモンという存在…!

――5αリダクターゼ(5α-還元酵素)…。全く聞き慣れない単語ですが、この酵素こそがAGAの元凶なのでしょうか。

新垣先生「はい、5αリダクターゼ(5α-還元酵素)は私たちの男性ホルモンと密接に関係しています。男性ホルモンである『テストステロン』は精巣で作られ、血流に乗って髪の毛の『毛母細胞』まで辿り着くのですが、5αリダクターゼ(5α-還元酵素)は、正常な男性ホルモンを『ジヒドロテストステロン』(DHT)という“悪玉”男性ホルモンに転換してしまうんですね。

私たちの髪の毛は毛母細胞の分裂によって作られ、決まった分裂回数を超えると寿命が尽きてしまうということを、前回のインタビューでお話ししました。ところが、ジヒドロテストステロン(DHT)が毛母細胞に作用すると、その寿命を一気に縮めてしまうのです…。

髪の毛は普通、ある程度の長さまで伸びてから抜け落ちるものなのですが、ジヒドロテストステロン(DHT)が悪さをすると、まだ髪の毛が産毛の段階なのにも関わらず、毛母細胞の寿命がやってきてしまいます。髪の毛が伸びきらないうちに抜ける…という現象が繰り返されると、だんだん長い髪の毛の割合が減ってしまいますよね。それがAGAなのです」

【2】悪玉男性ホルモンに対抗するなら発毛剤?それとも育毛剤?

ジヒドロテストステロン(DHT)が髪の毛の成長期を短縮してしまう!

――つまりAGAは、“成長期・退行期・休止期”というヘアサイクルの乱れを意味するのですか?

新垣先生「ヘアサイクルの乱れと言うよりも“短縮”ですね。髪の毛というものは成長期に伸び、退行期に抜け、休止期には全く生えてきません。成長期が長ければ長いほど髪の毛も長く伸びてくれますが、ジヒドロテストステロン(DHT)はせっかくの成長期を短くしてしまうのです。

ただ、髪の毛が抜けてしまったとしても頭皮に毛穴が残っていれば、発毛成分『ミノキシジル』が配合された『リアップ』シリーズのような発毛剤で成長期を伸ばし、再び長い髪の毛を生やすことも期待できるでしょう。

また、前回のインタビューでは『プロペシア』という飲み薬に、“脱毛抑制効果”のある『フィナステリド』が含まれていることにも触れましたね。このフィナステリドは、5αリダクターゼ(5α-還元酵素)の分泌を阻害し、ジヒドロテストステロン(DHT)を作らせないようにする働きを持っています」

一般的な育毛剤ではジヒドロテストステロン(DHT)対策が不充分?

――発毛剤リアップシリーズもプロペシアも、AGA対策という部分では共通していますが、その役割は違うのですね。では、これら以外の育毛剤には、プロペシアのように5αリダクターゼ(5α-還元酵素)の分泌を防ぐ成分は含まれていないのでしょうか?

新垣先生「一切含まれていません。ただし、5αリダクターゼ(5α-還元酵素)と結びついたジヒドロテストステロン(DHT)が髪の毛をどうやって脱毛させているのかというメカニズムは、少しずつわかってきています。

というのも、抜け毛には『TGF-β』という因子が関与しているんですね。毛母細胞が『アポトーシス(細胞の死)』を起こしてしまうのは、TGF-βのシグナルを、ジヒドロテストステロン(DHT)から送ってこられたときなのです。

ですから、例え5αリダクターゼ(5α-還元酵素)の分泌を食い止められなくても、ジヒドロテストステロン(DHT)が毛母細胞にTGF-βのシグナルを送ろうとする直前にブロックしてしまえば、脱毛は回避できると考えられますよね。実際、そのような発想の育毛剤が少しずつ出てきています。しかし、プロペシアほどの効果はまだ認められていない…というのが現状です」

――もしかすると、抜け毛を招いているのはTGF-βだけではない可能性も…?

新垣先生「そうですね。おそらくその可能性は高いので、これからさらなる研究が必要です。今のところは、プロペシアで5αリダクターゼ(5α-還元酵素)の分泌を阻害した方が、TGF-βを止めようとするよりも有効だと言えるでしょう。もっとも、プロペシアにはED(インポテンツ)の副作用がありますので、使いたいのに使えないというかたも多いですが…」

――なるほど、そういうときにミノキシジル配合の発毛剤リアップシリーズは頼りになるのですね。

【3】薄毛の誰もが気になってしまう、AGAと遺伝の関連性とは…!?

薄毛遺伝子の正体は男性ホルモンの受容体で、母親の家系から受け継ぐ!?

――「母方の祖父がAGAだと遺伝によって自分も薄毛になってしまう」という話をよく聞きますが、これは事実なのですか?

新垣先生「理論的にはそう言われていますし、『アンドロゲンレセプター』という男性ホルモンの受容体が、薄毛の遺伝子だと見なされているんですね。この受容体が多いほど、先ほどご紹介した悪玉男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)の影響を受けやすくなるのです。

さて、人間は父親の精子と母親の卵子が合体することによって生まれるわけですが、薄毛遺伝子は卵子のX染色体にしか含まれていません。要するに、薄毛の遺伝子を受け継いでしまうとすれば母親の家系から…ということになります。

母親にとっての父親、すなわち自分にとっての母方の祖父が薄毛だった場合、隔世遺伝によって自分も薄毛になりやすいと言えるでしょう。しかし臨床的には、父親が薄毛だというかたの中にも、AGAを発症してしまっている人はいます。

必ずしも母方の祖父から隔世遺伝するとは限らず、息子の髪型は、やはり父親に似てくるというのが私の印象ですね。薄毛と遺伝子の関係については、100%こうだというようには断言できません」

遺伝子検査をすれば、自分がどのようなタイプのAGAなのか突き止められる

――ちなみに、いずれ自分がAGAになってしまうかどうかを、前もって確かめる方法はあるのでしょうか?知りたくない気持ちもあるけれど心配だから知りたい…と考えているかたは多いと思います。

新垣先生「AGA遺伝子検査によって確かめることができます。その人が将来AGAになってしまう体質かどうかは、例え10代のときに調べてみてもわかるでしょう。簡単に言いますと、『CAG』と『GGC』という2つの遺伝子の配列を元に、『CAGリピート数』と『GGCリピート数』というデータをそれぞれ調査するのです。

2つのリピート数の合計が40以下だった場合、その人はAGAと診断され、さらに40からどれだけかけ離れているかでAGAの重症度が決まってきます。このうちCAGリピート数が高い人は、プロペシアに含まれているフィナステリドの成分が効きにくいと言われていますね」

――自分がプロペシアと相性の悪い体質だと知っていれば、ミノキシジルが配合されている発毛剤リアップシリーズを迷わず選べるでしょうし、AGA対策に費やすコストを最小限に抑えたいのなら、AGA遺伝子検査を受けてみる価値もありそうですね。

今回も貴重なお話をありがとうございました!

【4】まとめ――あなたのAGAの原因がわかったら、今すぐ行動を!

例え遺伝のせいでAGAになってしまったとしても、手立ては残されている!

どうやらAGAの原因は、5αリダクターゼ(5α-還元酵素)という酵素が、男性ホルモンを悪玉(ジヒドロテストステロン/DHT)に変えてしまい、それが毛母細胞に働きかけ、髪の毛の成長期を短くしてしまうことだったようです…。

そして、自分が悪玉男性ホルモンに影響されやすいかどうかは遺伝によって決まる部分があるとのこと。

ただ、プロペシアによって5αリダクターゼ(5α-還元酵素)の分泌を抑えたり、ミノキシジル配合の発毛剤リアップシリーズを使って髪の毛の成長期を延ばしたりと、AGAの有効な対策法が存在していることもまた事実。

AGA遺伝子検査は新垣先生の「新垣形成外科」で行えるのはもちろん、AGA専門クリニックなどでも行えるので気になるかたはぜひ試してみてください!

(医)新美会 新垣形成外科
新垣実院長
〒901-2227沖縄県宜野湾市字宇地泊729
http://www.arakakikeisei.com

【文責・株式会社A4studio/監修・新垣形成外科院長 新垣実】

※本記事の内容は株式会社A4studio所属記者が執筆したものです。
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